【北海道一周バイクツーリング24’】天気・服装-体験レポ:気温差・天候・ウェア・収納を解説

ツーリング実用情報

北海道バイクツーリング24’ 服装-実体験レポ:ライダーを悩ます気温差・ウェア・収納を解説。①実際の走行エリアと外気温、服装のデータ、②基本服装、③ウェアの取り出しと収納のコツ、④変わりやすい天気の雨対策(ウェア・天気予測)⑤オールシーズンウェアおすすめの理由、⑤体感気温の計算式まで解説

 

<北海道ツーリング計画map>:行きたいところは約500か所(全部は回っていません)。

北海道ツーリング計画map

2024年6月6日から6月20日まで、苫小牧をスタートして、ほぼ北海道を時計回りに一周しました。まず本州から渡道するライダーが最も知りたい情報の一つ、ライディングウェアについて体験情報のまとめです。

この記事の内容は以下のとおりです:

  1. 実際の走行エリアと外気温、服装のデータ
  2. 基本ライディングウェア
  3. 多くなりがちなウェアの取り出しや収納のコツ
  4. 変わりやすい天気での雨対策のコツ:レインウェア編
  5. 変わりやすい天気での雨対策のコツ:天候予測編
  6. メッシュジャケットではなく、オールシーズンジャケットおすすめの理由
  7. 体感気温の計算式

北海道はほかの都道府県とは異なるツーリング体験ができます。同時に自然条件も大きく異なります。服装準備はかなり重要です。この服装情報が北海道ツーリングをされるライダーのみなさまの参考になれば幸いです。

 

北海道一周バイクツーリング15日間の実体験レポ:各走行エリア・気温(差)・天候・実際の服装データ

2024年6月6日から6月20日の、苫小牧スタート、北海道時計回り一周の、

「各日程の走行エリア・気象庁の最低最高気温データ・基本服装と追加ウェア」情報です。
(基本服装は次のセクションで公開)

日付 走行エリア 天気 最高気温 最低気温 寒暖差 基本服装に追加したもの
6/6 苫小牧フェリー~札幌 霧雨 15.1 10.7 4.4 長Tシャツ 雨具
6/7 積丹半島 快晴 24.3 12 12.3
6/8 札幌~朱鞠内湖~苫前 快晴 23.8 13.5 10.3
6/9 苫前~オロロンライン~宗谷岬~浜頓別 快晴、最後10分雨 23.9 14.9 9
6/10 浜頓別~網走 快晴 21.4 14.8 6.6
6/11 網走~弟子屈~斜里 快晴 21.2 12.6 8.6
6/12 斜里~知床~野付半島~中標津 快晴 22.3 9.9 12.4 夕方15時以降は長T着ても寒かったのでトレーナー追加
6/13 中標津~根室~釧路 快晴 20.6 13 7.6
6/14 釧路~阿寒湖~上士幌 曇り 17 12.5 4.5 長Tシャツ
6/15 上士幌~然別湖~大雪~旭川 朝上士幌は霧雨、快晴 29.2 15.4 13.8 雨具
6/16 旭川~十勝岳スカイライン~狩勝峠~帯広 快晴、狩勝峠のみ雨 23.6 14.1 9.5 雨具
6/17 帯広~勝川ロングダート~大樹町~襟裳岬~苫小牧 快晴 22.2 16.4 5.8
6/18 苫小牧~大沼~函館 快晴 25.3 18.3 7
6/19 函館~白神岬~せたな~ピリカ 快晴 26.6 15.9 10.7
6/20 ピリカ~洞爺湖~苫小牧フェリー 曇り 22.2 16 6.2 長Tシャツ

走行エリアが複数エリアをまたいでいる場合は、もっともあてはまる地域の気温データを入力しました。また天候は、実際の走行時の天候です。

気温の中央値:

  • 最高気温:22.3°
  • 最低気温:14.1°

でした。私のルートでは、雨もほとんど降りませんでした。

ただし「雨や曇りの日では、最高気温が10度台後半に下がる点に注意です」(6/6、6/14、6/15朝方の上士幌は数値には出ていませんが、寒かったです)。同じ日程でもルートが異なるライダーは雨ばかりだとSNSで報告されていました。

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ライディングウェア(服装):上下オールシーズンジャケット・パンツ+インナープロテクター+長Tシャツ+トレーナー(必要時)+ロングブーツ

北海道の基本的なライディングウェアは、

  • 上下オールシーズンジャケット・パンツ
  • インナープロテクター(上下)(林道走行用)
  • 長Tシャツ+トレーナー(必要時)
  • オフロードADVブーツ(ロング)
  • グローブは3種類を頻繁に交換

です。<下記写真>

北海道ツーリング基本服装

過去の気象情報や自身の経験をもとに、ウェアを検討。しかし6月の北海道ツーリングは初めて。完全には絞りきれず。。。

今回は

  • ①上記の基本装備をもとに、
  • ②必要時着用ウェア
  • ③予備(最終手段)のインナーダウンなど

の三段構えで用意。現地で不要と判断したものは、家に送り返しました。

パッキングは、サイドバックとシートバックに、ダイソーの圧縮袋でコンパクトに収納です

 

他の装備はヘルメットからブーツまで以下の通り。

基本服装 必要時着用 予備
ヘルメット
(HORNET ADV)
ゴーグル
<上半身>
オールシーズンジャケット 長袖Tシャツ(気温18度くらいの曇りや雨天時に着用) ジャケットのインナーダウン(未使用)
コミネインナープロテクタジャケット トレーナー(気温12度前後の夕方着用) ペアスロープフリース(内側アルミ 未使用)
コンプレッションシャツ
<下半身>
KOMINEズボン レインウェア 電熱ウェア(不要 送り返した)
プロテクタパンツ ブーツカバー アンダーウォームパンツ(未使用)
コンプレッションパンツ 防寒靴下(未使用)
パンツ
靴下 ハイソックス
FORMA ADVブーツ
オフ用グローブ 革グローブ
ネオプレーングローブ 厚

基本服装でほぼ大丈夫でしたが、必要時にはトレーナーなどは重ね着していました。プロテクターを着ない方は、代わりに一枚あったほうが良いと思います。

なお、ジャケットやズボンに目が行きますが、末梢部位の防寒をお忘れなく。くるぶしからの風の流入や指先の冷え。これはかなり応えます。今回の旅でもグローブは頻繁に交換しました。またくるぶし丸出しでゲイターで寒さに耐えている方をそれなりにお見掛けしました。

札幌近郊や都市部であれば防寒着を追加購入できると思いますが、それ以外の場所であれば100キロ以上を、寒い思いしながら走る場合もあります。本州とは異なる環境を考慮して服装を選んだ方が良いと思います。

なお、体感気温に影響を与えるオートバイ形状についても触れておきます。わたしの愛車はツーリングセロー。スクリーンとハンドルガード、これも風よけ効果がありました。

ツーリングセロー写真

 

北海道ツーリング:多くなりがちなウェアの取り出しや収納のコツ

北海道ツーリングは気温差があるので、どうしてもウェアが多くなりがちです。それを快適に取り出したり、上手に収納するのが、快適なツーリングのコツです。

  • 基本的なライディングウェアと重ね着衣類を適宜、組み合わせる
  • 重ね着用の服はシートバックなど、取り出しやすい場所に収納
  • 衣服は絶対に濡れないように収納
  • 当日使用しない着替えなどは、ダイソーの圧縮袋でサイドバックに収納
  • 脱いだ衣類はシートバックにドローコードでくくりつける。もしくは収納に余裕を残しておく
  • 荷物を減らすには、速乾性の下着、ビジホのコインランドリーで数日おきに洗濯。コインランドリーは夕方早めの時間が空いている印象

 

変わりやすい天気での雨対策のコツ:レインウェア編

北海道は広いので、一日のうちでも降ったりやんだりする場合があります。何度もウェアやバックカバーをかけるのは面倒。できるだけ一回で済ませてしまうのが効率的です。

  • レインウェアの上着と手袋だけを天候によって切り替える
  • レインパンツは履いたままにする
  • 使用可能性のあるレインウェアや工具などは取り出しやすいシートバックに。それ以外は、サイドバックにいれて、一度カバーをかけたらそのままにしておく
  • お店に入るときなどは、上着だけ脱いで、レインパンツはタオルなどで拭いて対応
  • ブーツは防水タイプ、レインパンツは裾が大きく開くタイプが使いやすい
  • シールドにはあらかじめ防水スプレーを塗布しておく

これらの対策で、変わりやすい天気でのウェアやバックの対策はかなり楽になります。

 

変わりやすい天気での雨対策のコツ:天候予測編

北海道全域が雨であれば、避けようもありませんが、6月は同じ日でも地域差がありました。

わたしは15日間で雨に降られた回数は少なく、しかも時間にして1~2時間でした。

運が良かっただけでなく、雨を避ける工夫をしていました:

  • 計画を立てる際、過去の天気予報から、晴天の多い日と地域を確認。苫小牧から時計回りに一周が幸いして、ちょうど雨雲エリアを避けられた
  • Yahoo天気予報を毎朝確認して、計画を修正。降り始めの時間により通過時刻を調整。
  • 走行中にも雨雲レーダーや実際の雨雲を目視で確認しながら、旅程を微修正(かなり有効)

上記の理由で、雨を避けただけでなく、突然の雨でぬれながらカッパを着ることも初日以外はありませんでした。

 

よくある質問-「メッシュジャケットで大丈夫ですか」 ⇒ 回答-オールシーズンジャケットを強く推奨

SNSでよくいただいた質問は

「メッシュジャケットで大丈夫ですか」

でした。結論から申し上げると、メッシュジャケットは全くオススメしません。むしろやめた方がいいです。

理由としては、

  • 先述の外気温データのように、北海道は場所や天候により気温が大きく異なる
  • 最低最高気温の差が最大13度ぐらいもある
  • 日没後はかなり寒くなり、トレーナーも必要になる
  • 周りの車に合わせた巡航速度も「高速道路に近い場面も発生」

この状況でもしメッシュジャケット+薄いインナーであれば、体温がかなり奪われ、せっかくの北海道ツーリングがつらいものになります。これはもったいないです。

実際に今回とほぼ同じ基本服装で参加した2021年8月の北海道North Island Rallyで途中寒くてトレーナーを購入しました。(札幌周辺エリア)。15年以上前の8月の北海道ツーリングでもオールシーズンジャケットなのに寒くて風邪をひいたことがあります(弟子屈エリア)。

実際、今回の旅でも晴れでもカッパを着込んでいらっしゃる方を散見しました。

荷物が多くなるのは正直誰もが嫌だと思います。私も実際そうでした。でも寒くて辛いツーリングは過去の経験からもっと嫌です。全く楽しくありません。
「多少暑いのは走っていれば、空冷できます」。

だからわたしは夏の北海道ツーリングでも、オールシーズンジャケットをおすすめします。

 

外気温と体感気温の違いと計算式

ライダーであれば、ご存じの外気温と体感気温の差。
先述の最高気温が最も低かった6月6日の苫小牧~札幌で計算してみます。

「走行速度を気温15.1度、速度50キロ、湿度82%で、体感気温を計算」すると、以下の通り。

体感気温=-0.2°

外気温が10度前半になると体感気温がメッシュで耐えられないものになります。それ以上は法定速度外なのでご随意に計算をお願いします。

下記は便利な「体感気温の計算サイト」です。
CASIOの計算サイト

なお、北海道の4月~10月の平均湿度は、約70-80%で計算すればよいです。意外と高いです。気温が低いと、空気に含まれる水分量は少なくなる。だからカラッとした空気に感じます。

 

まとめ

2024年6月6日から6月20日までの北海道一周ツーリングのライディングウェアについて体験情報をまとめました。

  1. 実際の走行エリアと外気温、服装のデータ:気温の中央値「最高気温:22.3°、最低気温:14.1°」。雨もほとんどなし。「雨や曇りの日では、最高気温が10度台後半に下がる点に注意」
  2. 基本ライディングウェア:上下オールシーズンジャケット・パンツ+インナープロテクター+長Tシャツ+トレーナー(必要時)+ロングブーツ
  3. 多くなりがちなウェアの取り出しや収納のコツ:取り出しと収納しやすくパッキング
  4. 変わりやすい天気での雨対策のコツ(レインウェア編):レインパンツやシートカバーの装着は一度で済ませる
  5. 変わりやすい天気での雨対策のコツ(天候予測編):過去天気や当日・リアルタイムの天気予報を最大活用
  6. メッシュジャケットではなく、オールシーズンジャケットおすすめの理由:天候・場所・時間による気温差が理由
  7. 体感気温の計算式:外気温15°でも条件次第で、-0.2°に注意

私は北海道を写真を撮りながらじっくり巡りたかったので、1日の走行距離を200㎞強にして、法定速度+αくらいでゆったりとスローツーリングしていました。これも体感気温に影響していると思います。

北海道はほかの都道府県とは異なるツーリング体験をできます。同時に自然条件も大きく異なります。服装準備はかなり重要だと考えています。この服装情報が北海道ツーリングをされるライダーのみなさまの参考になれば幸いです。

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